インフルエンザウィルスに空気清浄機は有効か?

空気清浄機でインフルエンザの予防は可能?

国内で主に12月〜3月に猛威を振るうのがインフルエンザです。 このインフルエンザですが適切な予防を施しても毎年感染してしまう方が多いです。 そのため、インフルエンザ対策で頭を悩ましているという声も多いです。 一口にインフルエンザ対策といっても、現在はさまざまな対策や予防法が推奨されています。 その中の一つが「空気清浄機」の使用です。 近年大気汚染などが大きく取り上げられる中で空気清浄機が活躍する場面も増えてきましたが、インフルエンザウィルスといったウイルス対策にも効果があるのでしょうか? 今回は「空気清浄機でインフルエンザの予防は可能?」という疑問に迫ってみます。

空気清浄機の基本的な効果

前述のように近年は花粉症やPM2.5の影響などで室内に空気清浄機を設置する家庭も増えています。 この空気清浄機ですが主に「ハウスダスト」や「花粉」を除去する目的で使用すると効果が期待できます。 一般の家庭内で浮遊しているハウスダストの大きさは10μm〜100μm(マイクロメートル)であり、花粉はスギ花粉が20μm〜40μm、ヒノキ花粉が30μm〜40μmとされています。 これに対して空気清浄機のフィルターの平均的大きさは0.3μmとされており、ハウスダストや花粉の大きさであれば効率よくキャッチすることが可能です。

空気清浄機でインフルエンザ対策は可能か?

空気清浄機でハウスダストや花粉をキャッチできるのであれば、冬に猛威を振るうインフルエンザウィルスにも効果が期待できると見るのが普通です。 しかし、実際のところはどうなのでしょうか? ここでは空気清浄機で、インフルエンザ対策は可能か否かについて、さまざまな角度から迫ってみましょう。

イオンの効果

空気清浄機にはウイルス対策を施せる機能も付いており、各メーカーで独自の名称が付けられています(例:シャープ「プラズマクラスターイオン」など)。 これらのウイルス対策機能が付いた空気清浄機の共通点は「イオン」を使用していることです。 空気清浄機からイオンを空気中に飛ばすことでウイルスと結びつき、無力化させる効果が期待できます。 この機能だけ見るとインフルエンザウィルスを効率よく無力化できると思うでしょう。 しかし、インフルエンザウィルスの主な感染経路は飛沫感染や接触感染となります。 飛沫感染とは咳やくしゃみによって飛び散る飛沫によって感染することであり、接触感染はウイルスが付着した物などに触ることで感染します。 これらは空気清浄機が飛ばすイオンで無力化することは難しいとされています。 理由としてはインフルエンザウィルスを含んだ飛沫は水分の重さで空気中を浮遊することなく、すぐに落下してしまうからです。 また飛沫により周囲の人や物にインフルエンザウィルスが付着してしまうため、これをきっかけにして接触感染も引き起こすことになります。 このような理由から空気清浄機のイオン機能のみではインフルエンザウィルスの完璧な対策は難しいとされています。

フィルターの効果

近年の空気清浄機には「HEPAフィルター」と呼ばれるフィルターが付いているものが多いです。 HEPAフィルターとは直系0.0003mmの微細粒子を99.7%キャッチできる高性能なフィルターのことです。 これだけの性能を備えているフィルターであれば室内のアレルゲン対策には大きな効果を発揮するでしょう。 ところがインフルエンザウィルスの大きさは0.0001mmです。 「0.0001mm=100nm(ナノメートル)」となりますが、HEPAフィルターは「0.0003mm=300nm」です。 この場合フィルターの目の大きさがインフルエンザウィルスを上回っているため、空気清浄機ではキャッチすることができません。 身近なもので例えるのであれば、ザルで水を受けている状態です。 そのため、空気清浄機のフィルターを利用したインフルエンザ対策は難しいとされています。

加湿機能の効果

インフルエンザウィルスが活性化しやすい湿度は40%以下とされています。 これが空気が乾燥しやすい冬の季節にインフルエンザが大流行する理由です。 そのため、インフルエンザウィルスの活動力を弱めるには湿度を40%〜60%に維持しておくのが好ましいとされています。 また湿度と同時に温度も20℃以上にしておくことが大切です(25℃以上でウイルスの活動力が低下する)。 これらの理由から、空気清浄機の加湿機能を使用することで、インフルエンザウィルスを抑えることができるといわれています。 実際に加湿機能付きの空気清浄機であれば、湿度を上げることができるため、インフルエンザ対策には一定の効果を見込むことができるでしょう。 しかし、一般的な加湿機能付き空気清浄機は、気化式の加湿器をベースにしているため、加湿能力そのものは高くありません。 そのため、加湿でインフルエンザ対策を行うのであれば、加湿器単体を利用したほうが大きな効果を見込むことができます。

空気清浄機のみでは本格的なインフルエンザ対策は難しい

今回は冬に大流行するインフルエンザに対しての空気清浄機の効果を解説しました。 空気清浄機はハウスダストや花粉などには大きな効果が期待できます。 しかし、粒子が非常に小さいインフルエンザウィルスに対しては完璧な対策を施すことは難しいでしょう。 そのためインフルエンザ対策に空気清浄機をメインで使用するのはあまり推奨できません。やはりインフルエンザの基本的な対策としては手洗いやうがい、加湿器などを使用するのがベストです。 効果的なインフルエンザ対策を探しているという方はぜひ参考にしてください。


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