朝食を食べない子は成績が落ちる?朝ごはんと脳の関係

朝食を食べる子ほど成績がよい

近年、小中学生は携帯ゲーム機やスマートフォンの普及で就寝時間が遅くなり、結果として朝起きる時間も遅くなるので、朝ごはんを食べずに学校に行くケースが増えているようです。 そこで、文部科学省は朝ごはんと子どもの成績に関する調査を行いました。 その結果、朝ごはんを毎日食べている子どもは、そうではない子どもに比べて、学力の平均値が高いということが分かりました。 朝ごはんを食べるかどうかは、学力成績と密接な関係を持っているのですね。 もし、お子さんが朝ごはんをちゃんと食べずに学校に行っているのなら、この先成績がどんどん悪くなっていって、将来の就職にも大きな影を落とすかもしれません。 それを防ぐためにも、親として毎日必ず決まった時間に起こし、朝ごはんを食べさせることが重要です。 特に親も一緒に食事を取ることによって、孤食という状態を防ぐことができ、心の成長にもよい影響を与えます。

脳のエネルギーが不足

では、朝ごはんを食べられないことと成績の低下にはどのような具体的な関連性があるのでしょうか。 まず大前提として、朝起きる時間が遅いというのが問題です。 早寝早起きではなく、遅寝遅起きの習慣がついてしまっていると、体の中の体内リズムがどんどんずれていって、夜眠気がこず、朝覚醒が起こりにくくなってしまうのです。 そうなると、深刻な精神疾患などや生活習慣病を引き起こす可能性も捨て切れません。 そして朝なかなか起きられないと、食欲が湧かずご飯を食べるのを嫌がる子どももいるようなのです。 まずは就寝時間になったらゲームやSNSの媒体になる機材を親が取り上げることが大切ですね。 そして、決まった時間に起きられるように生活リズムを戻していきましょう。 それからやっと朝ごはんが食べられるようになるのです。 朝ごはんを抜いたまま学校に来る子どもは、集中力に欠けていらいらしやすく、学習内容がなかなか頭に入りにくくなっています。 それは、脳の中のブドウ糖の不足です。 ブドウ糖はでんぷんが分解されたときにできる糖の一種で、脳は唯一ブドウ糖だけをエネルギーにして活動するのです。 ですから、朝食には糖質を含んだもの、ご飯はパン、果物、特にバナナなどの食品を用意しておくことが大切です。 もちろん栄養バランスを考えて、タンパク質やビタミンをも上手に取り入れるように工夫しましょう。 こうした注意を怠ると、学校に行ったとしてもまともに授業を受けることができなかったり、脳のエネルギー不足で体調不良を起こしたり、寝不足で居眠りをしたりしてしまいます。 こんな状態で成績がよくなるはずがありませんよね。

偏差値の高い大学の生徒ほど朝食を食べている

東北大学が行った調査で、様々な偏差値の大学生に朝食についてのアンケートを実施したところ。興味深い結果が得られました。 それは、偏差値65以上の大学に通っている生徒は朝ごはんを「毎日食べている」と回答している例が多く、反対に偏差値44以下の大学に通っている生徒の回答では「毎日は食べない」というものが多いようなのです。 この因果関係についてはまだ調査が待たれるところですが、仮説としていくつかの考察が上げられています。 1つには、朝ご飯を食べるという習慣ができていると言うことは、普段からの日常生活動作がしっかりしているといえます。 日常的に自分で自発的自主的に動くことのできる子ほど、親に言われなくても積極的に行動できます。 それによって自然と脳へたくさんの刺激が加わり、神経の発達が促され、学力も上がったと考えられています。 次には、朝から脳にきちんとエネルギーが届いているので、学校に行っても集中して授業を聞くことができます。 そのため、先生の話す内容もしっかり頭に入ります。 この習慣を繰り返していくと、数学や国語に関わらず言語を扱う力も数字を扱う力も伸びていくので、必然的に試験での偏差値も高くなっていくのです。 学生時代の成績はそのまま、将来の年収にも関わっているという研究があります。 年収700万円以上の人ほど、朝ごはんを毎日食べているという調査結果もあるほどです。 このように見ていくと、朝ごはんをぬくことは子どもの成績にとって、百害あって一利なしと言うことができそうですね。

ご飯食がおすすめ

それでは朝ごはんにはどんなものを食べるのが最適なのでしょうか。 先に書きましたように、脳はブドウ糖をエネルギーにしないと活動ができません。 そこで、ブドウ糖のもとになるでんぷんを多く含んだものを食べるのが言いでしょう。 中でも文科省は、白いご飯が最適だと推奨しています。 パンやイモ類にもでんぷんはふくまれていますが、中でもお米に含まれているでんぷんは量が多いと言うことが分かっています。 また、ご飯は昔から日本人の体に合った食べ物で、消化酵素の働きも活発になると言われています。 そのためご飯を食べると消化吸収の効率がよくなります。 加えて血糖値の上昇も穏やかなことが知られていますので、子どもの肥満を解消するのにもつながります。 より栄養価の高いものを選びたければ玄米がおすすめです。 玄米は白米よりも繊維質が多いので、よく噛んで食べなくてはいけません。 そのため、顎を動かす運動が脳に刺激を与えます。 そして血流がよくなり、脳に運ばれるエネルギー量もも多くなるので、知能の発達を促してくれるのです。

朝ごはんの習慣をつけるための工夫

朝ごはんが成績のために、とても重要な意味を持っていることを解説してきました。 しかし、既に生活リズムが崩れている子や、勉強に興味を持てない子どもに、いきなり朝ごはんを習慣付けることは難しいかもしれませんね。 ですが、このままでは学力がどんどん低下していって、さらに子ども自身のモチベーションも下がり、いいことは何もありません。 将来の偏差値や年収にも影響する朝食の習慣をつけるには、理想では幼児期から必ず決まった時間に起こし、朝ごはんのテーブルに着かせるというしつけを行うことです。 でも、小さいころはそれができていても、大きくなってゲームやSNSを覚えてくると、友達とのコミュニケーションのほうが重要になるので、親の言うことを聞かなくなります。 それはどんな家庭でも同じことだと言えるでしょう。 特に小学校高学年から中学校にかけては、反抗期が始まり、何でも親のいうことに反発するようになるのが普通です。 そこで、地域や学校の保護者会に働きかけをすることも1つの方法です。 1家庭での取り組みがむりなのだったら、学校単位クラス単位でSNS使用制限についての取り決めをするのです。 そうなると、朝ごはん問題が個人の枠を超えてしまいますが、実際スマートフォンなどの使用に関わるメディアリテラシーの問題は、これからを生きる小中学生がしっかり理解しておかなくてはならない新時代の必須科目です。 そして昔ながらの米の食事をしっかり取れるようにしていきましょう。 これは単に成績の問題だけでなく、自立できる大人になるためにも欠かせないことなのです。


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